高レベル放射性廃棄物
これまで、放射能の弱い方の部類の廃棄物「低レベル放射性廃棄物」のお話をしてきました。
「低レベル放射性廃棄物」に比べて処分の厄介な『高レベル放射性廃棄物』についてお話したい
と思います。
『高レベル放射性廃棄物』とは、大まかに言えば「使用済み核燃料の行き着く先」です。
使用済み核燃料は、 核分裂生成物・超ウラン元素を含み、それらは不安定な原子核であること
が多くいので放射線を放出し、さらに別の原子核に変化していきます。(崩壊または壊変)
このときに大量の熱を出すので、燃料集合体を水で冷やします。これは、原子力発電所内で
保管されます。
その後、再処理工場に運ばれ処理されます。燃料棒の金属のさやから中身を出し、化学的に
ウランとプルトニウムを分離します。残りは廃液という状態になり、核分裂生成物と超ウラン元素
はこの液体の中に含まれます。この液体は、極めて放射性が強いので、危険性の高さから
人間の生活圏から厳重に隔離して保管されなくてはなりません。
極めて放射性の高い廃液が液体のままでは管理が困難です。そこで、廃液を高温で溶かした
ガラスに混ぜ込んで、キャニスターと呼ばれるステンレス金属容器に流し込み、冷やし固め、
ガラス固化体にします。これを『ガラス固化体』とよびます。『ガラス固化体』は放射性物質の
崩壊熱で高温になるため、地上で3~50年冷却されます。
その冷やされ、多少放射性物質の崩壊が進んだガラス固化体を人間の生活圏から隔離します。
今現在、地下300mより深い安定な地層に埋設することが計画されています。
ガラス固化体( 外径43 � 、高さ134 � ) をオーバーパック( 厚さ19 � の炭素鋼)に格納し
緩衝材( 粘土の一種であるベントナイト)で包み込んで岩盤の処分坑道内に埋める計画です。
数十年かけて埋設予定のガラス固化体を埋設し終わった段階で、搬入口の坑道も埋め戻す
計画になっています。
