六ヶ所村再処理工場
高速増殖炉の『核燃料リサイクル』は、軽水炉の『ワンス・スルー方式』と比較して
理念的には優れていますが、経済的に相当に割高になります。この経済性の問題で
多くの国々が実用化を断念しています。
その一要因として『高速増殖炉』を挙げましたが、そのほかにも要因はあります。
『再処理』の工程です。今日はそのお話を・・・・・・・・・・
以前「プルトニウム」で『再処理』のお話をいたしました。そのおさらいを兼ねてお話します。
軽水炉で使用されるウラン燃料には、ウラン235が3~5%含まれており残りはウラン238です。
このウラン燃料は原子炉内で3~4年使用され、その後新たな燃料と交換されます。取出された
使用済みの核燃料の中には、燃え残りのウラン235が1%、プルトニウム239が1%、高放射性
の核分裂生成物(死の灰)が3%の割合で含まれ、それ以外は核分裂を起こさないウラン238。
この使用済みの核燃料から、ウランとプルトニウムを取出すのが『再処理』です。
原子炉から取出された使用済み核燃料は、再処理工場に運ばれ3年くらい水を張った
貯水プールに保管されます。核分裂生成物の熱を冷ますのと、放射能がある程度弱るのを
待つ為です。その後、使用済み核燃料は細かく切り刻まれ、様々な工程を経て不純物を
取り除かれ、ウランとプルトニウムへ分離されます。そして、再利用のために燃料の加工に
まわされるまで、原料として保管されます。これが大まかな『再処理』の工程です。
再処理工程は元々原子炉と同じで、核兵器用のプルトニウムを抽出する為に開発された
ものです。よって、核保有国である米国、ロシア、英国、仏国などが実用化しています。
日本は、茨城県東海村に東海処理工場があり、1977年から操業しています。しかし、実験的
な施設の為発電所から出るごく一部の使用済み核燃料しか対応できていません。そこで、
青森県六ヶ所村に再処理工場が建設されました。操業すると年間800トンの再処理が可能となり
日本の原子力発電所から出る使用済み核燃料のほとんどを処理できるようになります。今は
まだ実験段階に留まっています。
再処理工場では、極めて放射能の高い核分裂生成物や、核兵器利用の可能なプルトニウムを
取り扱います。臨界事故を起こさない工夫は勿論ですが、厳重な安全対策が必要になります。
その他、日本は地震国ですので、耐震面でも厳重でなくてはなりません。
こうした事もあり、六ヶ所村の再処理工場の建設には2兆円を越す費用が掛けられています。
正にビッグプロジェクトですね。
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▲北朝鮮の核保有問題について、六カ国協議が継続されています。
北朝鮮がこれだけの費用の掛かる『再処理』の施設を持っているとするなら・・・・・・
北朝鮮の国家予算の大半がそこに費やされているのは自明ですし、
北朝鮮国民の貧困さも充分頷けます。
しかし、安全性が担保されているかは・・・・・・・疑問でなりません。
