高速増殖原型炉 『もんじゅ』
高速増殖炉は、米国、英国、独国、仏国などの国で手掛けられました。
日本でも動燃(現在は日本原子力研究開発機構)が開発に取り組んできました。
動燃では実験炉として、茨城県大洗町に「常陽」を建設し、その後、その成果を元に原型炉
「もんじゅ」が福井県敦賀市に建設されました。「もんじゅ」は1985年に着工し、約6000億円の
建設費を掛け、1994年4月に始めて臨界に達しました。計画では原型炉の次に実証炉を建設し、
本格的な運転として商用炉の建設と手順が踏まれる予定でした。
しかし、計画は頓挫しました。
通常の原子炉の軽水炉では、核分裂によって発生した熱を取り出しその熱によって蒸気を
起こし、タービンを回して発電します。その熱を取り出す媒体を『冷却材』と呼びます。
軽水炉では『冷却材』に水(軽水)を用います。
しかし、高速増殖炉では水では問題が生じる為、冷却材に『液化ナトリウム』を用います。
『液化ナトリウム』は空気中の水蒸気に反応して爆発すると言う性質があります。
「もんじゅ」は、1995年12月に二次冷却系の配管からナトリウムが漏れる事故を起こしました。
そして、現在も停止した状態が続いています。この状況はまだ続くと思われます。
なぜならば、この事故によって様々な安全管理の問題が露呈されたからです。
元はと言えば設計上のミスが原因でした。そのミスがそのまま見過ごされ、事故が起きました。
問題はその後です。情報操作が行われたのです。事故後にビデオの映像が隠されました。
情報の不透明性、危機管理体制への批判が相次ぎました。周辺住民や国民を裏切ったと
思われても致し方ない対応の不味さが、今後の計画に大きく影響しました。次の実証炉の
計画が白紙に戻され、電力業界が中心になって推し進められた日本の高速増殖炉計画は
大きく後退することになりました。
「もんじゅ」の件も『偽装工作』が原因でここまで追い込まれたのです。
いつまで同じ過ちを繰り返すのか・・・・・・・・
僕も教訓として、しっかりと受け止めたいと思います。 m(__)m
