高速増殖炉
『核燃料リサイクル』の中で重要な役割を果たすものがあります。
効率良く燃料としてのプルトニウムを生み出す事の出来る『高速増殖炉』です。
『高速増殖炉』とは、通常の原子炉と何が違うのでしょう?
今日はそのお話を・・・・・・・・
通常の原子炉は前にもお話しましたが核分裂で発生した熱を利用して発電します。
しかし、核分裂がねずみ算式の連鎖反応してしまうと非常に危険ですので、抑制させる仕組み
が必要になります。その仕組みは核分裂を起こす中性子の衝突するスピードを遅くすることです。
その為の減速させる物質を『減速材』と呼びます。多くの原子炉では『軽水』を使用します。
『軽水』とは普通の水です。軽水と呼ぶのは、重水素と酸素が結びついて出来た水『重水』と
区別する為です。減速材としては『重水』の方が効率は良いのですが、費用が掛かるため
日本の原子炉の多くは軽水を使用した『軽水炉』です。
『高速増殖炉』の『高速』とは、核分裂の際に発生する中性子を軽水炉のように減速材を使用して
減速させず、『高速』のまま使用するのでその名が付きました。
そして、軽水炉では『ウラン濃縮』をしたウラン235を燃料としますが、高速増殖炉では
プルトニウムを燃料とします(実際はウラン235も混ぜて使用します)。ウラン235は一回の核分裂
で平均2.4個の中性子を発生しますが、プルトニウムは平均3個の中性子を発生します。
多く発生した中性子は、プルトニウムの燃料に含まれる核反応を起こさないウラン238に吸収され
プルトニウムに変わります。核反応を起こせば起こすほどプルトニウムが発生します。
この事が『増殖』と呼ばれる所以です。
『高速増殖炉』が実用化されれば、ウラン資源の枯渇など問題ではなくなります。
使えば使うほど燃料が増えるのです。
正に 『夢の原子炉』 なのです!
