親知らず
今週、月曜日。無事最後に残った『親知らず』を抜歯。
今までの3本の『親知らず』が、非常に大変で痛かった。
その覚悟で望んだのですが・・・・・・・
麻酔後、歯石を取り、先生を待つ。
「こんにちは、それでは今日抜きますよ~♪」
と、明るく声を掛けた先生の右手には・・・・ペンチ!!!
「お手柔らかに・・・」と心の中でお願い。
口を開け、ペンチが口の中に・・・・・・・・・
先生 「ハイ、グリグリいきますよ~」
パパ 「・・・・・・・・・」 軽く頷くのみ。
グリグリ、グリグリ、グリグリ・・・・・・・・ブチッ!
【時間にして15秒】
パパ 「・・・・・・抜けたの?いやいや、まだでしょう」【サイレント】
歯茎に、薬をつける先生。
先生 「ハイ、うがいをして~、抜けましたよ~」
パパ 「エッ!!!!!!!!終わったんですか!!!!!!!」
あまりのパパの感激ぶりに、驚く先生。
先生 「行いがよかったんでしょう、良かったね!」
パパ 「いやいや・・・・・」
その時僕は思いました。
「親のお陰だと・・・・」
実は、歯科医で待ち時間の間、新聞を読んでいたのです。
確か、読売新聞の社説でした。
今年の正月の東北地方のトップ記事。
吾妻連峰で遭難し、見事奇跡の生還を果たした、中村さん。
「奇跡の生還なんかではありません。恥さらしです。」
この中村さんの言葉に、僕は感動しました。死を覚悟したそうですが、
介護が必要な親御さんを思い、生きなければと生還を果たした。
その同日。京都府木津川市内である男性が逮捕されました。
大野利雄容疑者。年老いた母親の今後を悲観し、殺害。
殺害現場には、大野容疑者が書いたとみられる「母親を殺した。 自分も死ぬ」という
手紙が残されていました。大野容疑者は、山で死のうと思ったが死ねなかった。
親を思い、生還した中村さん。
親を思い、心中を計った大野容疑者。
明暗を分けたものは何か。
このような内容が、読売新聞の社説でした。
中村さんの気持ちは立派でしょう。しかし、大野容疑者の気持ちも痛いほど理解できる。
僕は、両親にどれだけのことをしてやれたのだろう。
何もしてやれなかった。それどころか、酷い息子でした。
後悔の念しか残らない。後悔しかできない。
『親知らず』
今まで痛かったのは、親の有難さを知らなかった僕への罰。
この度、痛くなかったのは・・・・・・・・・・・・・『親のお陰』
『親知らず』
誰がつけたか知りませんが・・・・・・・・・・
