棟梁 パートⅡ
昨日ご紹介した
『大工という生き方 ~男の中の男の仕事!!~』
前場 幸治著 廣済堂出版
という本の、一節からきょうのお話を始めたいと思います・・・・・・
棟梁ってえのは、平面図一つあれば、土台の材から、柱の数、
桁材と梁といった構造部材と、その上に載せる小屋掛けの小屋梁、軒梁、つなぎ梁など
建物に必要な材料を全部はじき出しちまう。それに材の大きさ、量、本数を計算し、
それぞれの材の種類と品質を決めて、材木屋に注文する、これを木拾いというんだが
材だけで百種類はくだらない。これを一本たりとも間違いなくビシッと決めなきゃ恥ってもんで
棟梁としての資格はない。 (中略)
頭の中でほとんど梁組はできちまうんですよ。材料の使い方や勘が働かない職人は
この算段ができない。職人の才能も究極のところ勘とヒラメキってやつかもしれません。
材がそろったところで、一つ一つの材を睨みながら、木取りを直すんだけど、
材の狂いやくせをすぐに飲み込めない職人だと、節の見えるところを使ったり、
もっとひどい大工になると、逆さ柱にしちまう大工もいるんだから情けねえや。
こういうのはもうどうしようもない大工ってやつでね。
規矩術(きくじゅつ)を用いて、複雑な墨かけも指金(さしがね)一本で勾配も出せば
計算もする。結局墨かけのできない職人は一生、棟梁の打った墨通りに材を刻んでいく
叩き大工になるしかねえってこのになるのさ。
修行によって会得した技術。磨き抜かれた腕。木材を見分けられる目。
平面図から構造材の加工を創造する頭脳。算段し、人を集める度量。
それら全てが揃ってないと『棟梁』になれない。
粋で、いなせですねぇ~。
